ゲスト紹介を書こうとして、手が止まることがあります。「明るい人」「面白い人」「頼りになる人」——でもそれだけでは、何かが足りない気がする。全員分書き進めるうちに、みんな同じような文章になってきた、と気づく。その感覚は正しいです。当たり障りのない紹介文は、ゲストにも当たり障りなく届くだけです。

「この人はこんな人」より「この人とはこんな時間があった」

ゲスト紹介でよく書かれるのは、その人の性格や特徴です。「いつも笑顔で場を明るくしてくれます」「どんなときも支えてくれる頼もしい存在です」——悪くはないですが、そういう言葉はどこかで聞いたことがある言葉でもあります。

ゲストが「あ、自分のことだ」と感じるのは、そういう言葉からではありません。自分だけのエピソード、自分だけの場面が出てきたときです。

「就活で全部落ちて落ち込んでいたとき、何も言わず隣に座っていてくれた人です」。「引っ越しの日、手伝いに来てくれて、最後まで一緒に片付けてくれました」。「初めて会ったのは10年前の飲み会で、その日の帰り道に、気づいたら2時間話していました」。

そういう一文に、ゲストは「覚えていてくれたんだ」と感じます。性格の説明は誰にでも当てはまるけれど、シーンの描写はその人にしか当てはまらない。そこに違いがあります。

「なぜ今日、来てほしかったか」を書く

もう一つ、ゲスト紹介に入れてほしいことがあります。「なぜこの人を式に招いたか」です。

結婚式に来るゲストは、どこかで「なぜ自分が呼ばれたのだろう」と思っています。友人なら、何十人もいる友人の中で、なぜ自分が選ばれたのか。職場の先輩なら、なぜこの式に招いてもらえたのか。それが言葉になって届いたとき、ゲストははじめて「自分がここにいていい理由」を受け取ります。

「あなたがいる式にしたかった」「この人に見ていてほしかった」「一緒に過ごしてきた時間を、形にしたかった」——そういう言葉は、感謝の言葉よりもずっと深くゲストに届きます。なぜなら、それはその人を「選んだ」という意思の表れだからです。

ゲスト同士をつなぐ「一言」を添える

ゲスト紹介は、そのゲスト本人だけが読むものではありません。他のゲストも読みます。

だからゲスト紹介には、他のゲストが「話しかけるきっかけ」になる情報を一言添えると、場全体が動き始めます。趣味でも、仕事でも、出身地でも。「同じ趣味なんですね」「同じ出身地なんですね」——そんな小さな発見が、初対面のゲスト同士をつないでくれます。

ただし、これは「プロフィールの箇条書き」にしてしまうと味気なくなります。エピソードや関係性の流れの中に、その人らしい情報が自然に出てくる形が理想です。「週末はいつも山に登っているアウトドア派です」「実はふたりとも同じ会社の出身で、もしかしたら今日の席で話が弾むかもしれません」——そういう一言が、場をあたためます。

全員に同じ量を書けなくても、いい

ゲスト紹介を書き始めると、必ずこの問題が出てきます。親しい友人には書きたいことがたくさんある。でも、職場の上司や遠い親戚になると、急に書くことが見つからなくなる。

それは自然なことです。関係の深さが違うのだから、書ける量が違うのは当然です。

大切なのは、短くても「その人だけのこと」が一つ書いてあるかどうかです。「〇〇部長には、社会人になってから何度も助けていただきました。特にあのプロジェクトのとき、背中を押してくださった言葉は今も忘れません」——数行でも、具体的な場面があれば届きます。

逆に長くても、一般的な言葉が並んでいるだけなら、読んでも心には残りません。量より、その一文が「その人にしか当てはまらないかどうか」を考えてみてください。

書けないときの、一つの手がかり

それでも、どうしても書けないことがあります。

そういうときは、その人のことを思い浮かべて、最初に頭に浮かんだ「場面」を書いてみてください。言葉にならなくてもいい。どこかで会ったとき、何かを言ってくれたとき、一緒にいたとき。そのシーンが浮かんだなら、それを素直に書く。

「この人のことを思うと、あの夜の居酒屋が浮かぶ」。そのまま書けばいい。「いつも笑顔で」という言葉より、「あの夜、閉店まで話し込んだ居酒屋」の一文の方が、ずっとその人に届きます。

頭に最初に浮かんだシーンが、一番正直なゲスト紹介です。

FREE CONSULTATION

ゲスト一人ひとりに届く言葉を、一緒に考えましょう。

「書きたいことはあるけど、うまくまとめられない」「どんな内容にすればいいかわからない」——そういった相談も、最初からお受けしています。ゲストのこと、ふたりとの関係性を伺いながら、一緒に考えます。

相談する → 記事一覧へ戻る